メールマーケティングを実践する際、効果的な手法が見つからず悩んでいませんか?
数ある手法の中でも、近年特に注目を集めているのが「ステップメール」です。 あらかじめ設定したシナリオに基づいてメールを自動送信することで、マーケティングの効率を向上させることが可能です。
ここでは、ステップメールのメリットや成功事例、Zoho Campaigns のステップメール機能、さらには効果を高めるポイントについて詳しく解説します。
ステップメールとは
ステップメールとは、あらかじめ準備したシナリオに沿ってメールを自動送信する仕組みのことを指します。
段階的にメールを自動送信することで、メールマーケティングを効率的に進められます。
ステップメールの仕組みと役割
ステップメールは、商品・サービスの購入、資料請求、問い合わせなど、顧客の特定のアクションを起点に、設定したシナリオどおりに配信されます。この仕組みにより、顧客の関心を維持し、購買プロセスをスムーズに進めることが可能です。
企業によって活用目的は異なりますが、主な役割としては以下のようなものがあります。
新規顧客獲得だけでなく、顧客ロイヤルティの向上にも貢献するため、多くの企業で採用されています。
ステップメールとメルマガの違い
ステップメールとメルマガは、どちらもメールを利用したマーケティング手法ですが、以下の違いがあります。
マーケティング手法 | ステップメール | メルマガ |
配信頻度 | 顧客のアクションに 基づき段階的に配信 | 設定した日時に一斉配信 |
配信方法 | 顧客の状況やアクションに 応じて自動配信 | 配信リストに登録された 全員に一括送信 |
配信内容 | 購買意欲を刺激する 訴求コンテンツ | 新商品やイベント情報、 業界ニュースなどのお役立ちコンテンツ |
目的 | 見込み客の購買意欲を高める、 既存顧客のアップセル・クロスセル | 顧客との関係構築、 ブランド認知向上 |
ステップメールは、見込み顧客を育成し、購買行動へとつなげる目的で活用されるのに対し、メルマガは顧客との関係を継続的に築くために配信されます。例えば、新規顧客に対してはステップメールを活用して段階的に育成・訴求し、購入後はメルマガを通じて長期的な関係を築く、という使い分けが効果的です。
ステップメールのメリット
ステップメールのメリットは、4つあります。それぞれのメリットを確認して、ステップ
メールの利用を検討しましょう。
- 見込み客の育成
- 営業活動の効率化
- 効果測定が容易
- 最適なタイミング
見込み客を育成し購買意欲を高める
ステップメールは、顧客のアクションに基づいて戦略的なアプローチが可能なため、見込み客の育成に効果的です。シナリオに沿って購買意欲を高めるメールを自動送信し、新規契約や追加購入を促します。
自動化による効率的な営業活動
ステップメールは、配信業務を自動化することで営業活動を効率化できます。メールマーケティングでは、顧客のニーズに合ったメール作成や配信タイミングの調整など、成果を出すまでに多くの手間がかかります。ステップメールを活用すれば、マーケティング活動の効率化と、営業工数を削減できます。
効果測定が容易で改善可能
多くのステップメールは、配信ツールを活用して送信されます。配信ツールを利用することで、ステップごとの効果測定が容易になり、マーケティング施策の改善が可能になります。例えば、「どのステップで顧客の興味が薄れるのか」「コンバージョンに至らない要因は何か」などを可視化でき、コンバージョンにつながるプロセスへと改善できます。
適切なタイミングでのアプローチ
ステップメールは、顧客に最適なタイミングで情報を届けることができることも大きなメリットです。ステップメールは、段階的なシナリオに基づくメール配信によって、顧客のエンゲージメントを高めながら成約へとつなげられます。
ステップメールの作成手順
ステップメール作成の主な手順は、以下の通りです。
01配信の目的を明確にする
ステップメール作成の第一歩は、配信目的を明確にすることです。「何のためにステップメールを送るのか」を具体的に落とし込みましょう。例えば、「新規顧客の獲得」「既存顧客の育成」「アップセル・クロスセル」などが考えられます。
02ターゲットを絞り、ニーズを分析する
次に、ターゲット顧客を絞り込み、彼らのニーズを分析します。「誰にどんな情報を届けたいのか」を明確にするために、顧客データを分析し、共通の属性やニーズを持つグループを特定しましょう。
03カスタマージャーニーマップを作成する
カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品・サービスを認知し、購入に至るまでのプロセスを可視化したものです。ステップメールのシナリオを設計する上で、顧客が各段階でどのような感情を抱き、どんな情報を求めているのかを具体的にイメージすることが重要です。
04シナリオを設計しメール文を作成する
カスタマージャーニーマップに沿って、顧客のニーズを満たし、興味を引くようなシナリオを設計します。ステップメールの文面は、ターゲット顧客の属性やニーズに合った内容を意識しましょう。
05配信設定を行う
シナリオ設計とメール文面が完成したら、いよいよ配信設定です。配信ツールによって手順は異なりますが、主な流れは以下の通りです。「配信先リストを登録」→「メールを登録」→「配信タイミングを設定」
06配信結果を分析改善する
ステップメールは、配信したら終わりではありません。配信後は、開封率やコンバージョン率などのデータを分析し、改善を図ることが重要です。PDCAサイクルを回し、ステップメールの効果を最大化しましょう。
Zoho Campaigns のステップメール機能
Zoho Campaigns は、ワークフローの機能を用いてステップメールを簡単に作成できます。資料ダウンロードやイベント参加などによって、見込み客の興味・関心が高まった直後に、自動でメールを送信してフォローしましょう。
ステップメールの成功事例
Zoho Campaigns を導入し、
人的ミス回避と作業時間を1/30に
短縮できた事例です。
株式会社すららネットは、学習教材や教育コンテンツを提供する企業です。B2B向けにステップメールを運用していましたが、購読者が8,000名を超え、Excelでの管理に限界を感じていました。

株式会社すららネット

直面していた課題
セキュリティ: 手動プロセスによる個人情報流出のリスク
配信工数: ステップメール35回継続配信の手間、登録解除者のリスト除外作業
これらの課題を解決するため、同社はZoho Campaigns を導入しました。Zoho Campaigns は、HTMLメール、配信自動化、ステップメール、レポートなど、必要な機能が揃ったリーズナブルなツールです。Zoho Campaigns 導入後、人的ミス回避と作業時間1/30への短縮、ステップメール管理の効率化に成功しました。
ステップメールの効果を高めるためのポイント
一貫性のあるシナリオ設計
ステップメールの効果を高めるには、顧客のニーズや行動を予測した一貫性のあるシナリオ設計が効果的です。各段階で顧客が求める情報を把握し、ストーリー性のあるメールを送りましょう。
配信の回数・頻度を最適化する
ステップメールは、配信の回数・頻度を誤れば、顧客離れや機会損失が起きます。ターゲット顧客の属性や生活スタイルに合わせ、最適な配信頻度とタイミングを見つけましょう。
メールの件名や内容を定期的に見直す
顧客のニーズや課題は常に変化するため、メールの件名や内容を定期的に見直すことが大切です。例えば「無料トライアル実施中」や「今だけ最大50%オフ」などの件名は、ひと目でお得な情報配信だと判断されます。メールの内容も長尺にならないよう結論から先に解説し、コンバージョン率を高めるよう具体的なアクションを明記しましょう。
セールスライティングを活用する
顧客の悩みや課題に共感し、解決策を具体的に提示することで、購買意欲を高めることができます。PASONAの法則などのセールスライティング手法を活用しましょう。